中川淳一郎さんの「節約する人に貧しい人はいない。」を読んだので感想をば。
まず言えることは、これを節約本だと思ってはいけません。
節約するというよりかは、思考そのものが無駄をなくしているようなものです。
内容としてはむしろビジネス書。ジャンル自体は暮らしとありますが、金融や思考、人間関係の本として読んだほうがいいです。
いざ読んでみると、金融や人生論の本と共通部分が多いのに気づくでしょう。
お金の使い方だとか人間関係だとか、普段から読書しているひとからすればデジャヴ感があるかも。
キーワードを知っていれば、わりかしすんなりと読めてしまうはず。
逆にキーワード知らないと書いてあることがわからないとかもあります。
たとえばケチとケチくさいのちがい、みなさんはどう考えますか?
知っているひとは知っているこの質問、わかっていれば簡単。
前者は買い物がオールオアナッシングで、物を買うときに「必要かどうか」で判断するタイプ。後者は「なんとなく欲しいから」という理由で買い物をしてしまいます。
必要なものだけ買って、それ以外は極力買わない。これがケチ。
仕事などで必要なら買い、そうでなければ買わないといった感じです。
もし必要なもの以外でお金を出す場合は、自分がいいと思ったもののみにお金を出す。
買い物の頻度は少ないものの、1回あたりの金額が大きいこともしばしばです。
対して、割り勘で1円単位で要求するのはケチくさいというもの。
細かいところまで気にしすぎちゃって、肝心なことを見落とすタイプ。
このタイプは見た目や世間体というものを気にしていて、自分という存在を貫けません。
このようなことが即答できるようでなければ、この本を読むのはむずかしいでしょう。
下手すれば趣旨と180度ちがうように解釈してしまうことも。
読むのにリテラシーが要求されます。
お金がテーマの本と読み比べよう
この本を1冊読み終わったら、「お金」とタイトルに入っている本を他に探してみてください。読み比べることで、それぞれの著者の主張が見えてくるはずです。
もし内容が被っていたとしても、それはそれでいいこと。
なぜなら、多くのひとがそういう考えをもつとわかるからです。
一人の著者ばかり参考にするのは危険。その一方、多数の著者が同じことを言っているのであれば信じるに値するでしょう。
これは集合知の考え方を使ったもので、リテラシーのある人間が揃って同じ答えを出せば、それは信用できるというものです。
もしまだこの本を買ってないのであれば、他のお金関連の本といっしょに買うのをおすすめします。読んで比較することでさまざまなものが見えてくるはず。
複数の本に共通することは、その分野の常識とみなしてもいいでしょう。
ちょっとお金はかかりますが、それ以上に得られるものは多いです。
もっと言えば、そこで得た知識が節約につながるのです。
こちらの本も参考に。