自分へのご褒美は浪費というのが一般論で、苦労の後にちょっとした贅沢をする人は情弱扱いされます。
たしかに「我慢→ストレス解消に贅沢」という流れがお金を無駄にすることに変わりはなく、アホに見えるのも否定できません。
しかし自分へのご褒美もやり方によっては投資に化けるもの。
スイーツなイメージが多いためにムダ扱いされる「自分へのご褒美」ですが、お金のむだ遣いで終わらせない方法も存在します。
目次
一見すると浪費にしか見えないが…
日本においては我慢の対価としてお金が与えられるかのような空気があります。
「自分へのご褒美」という言葉が意味するものもそういうもので、苦痛に耐えた自分にご褒美を与えようという考え方です。
これはストレスをお金で解消しようという行為であり、止めが効かないと貧乏まっしぐら。
買い物するときに無神経になっているから貧乏まっしぐらに気づかず、危険な行為となってしまうのです。
ただ、逆にいえば問題点は
- 消費だという認識がないこと
- 無神経になっている自分に気づけないこと
であり、「お金を使っている自分」を意識できれば貧乏まっしぐらも防ぐことが可能。
つまり自分へのご褒美がストレス解消のためであるのを意識できるのであれば、そこまで貧乏一直線をおそれる必要はありません。
やるなら思いっきり
自分へのご褒美が無意識の消費である以上、自分へのご褒美をマイナスで終わらせないためのヒントもそこに存在します。
自分へのご褒美を消費で終わらせない方法は、「思いきって」いいものを買うこと。
一般的な自分へのご褒美は買うものが何かに対して意識が向いていないため、単なる消費で終わってしまいます。
そのため金額もそこまでではなく、有名でみんなが買っているものを選んでしまうというのが一般に言われる場合の特徴です。
もし自分へのご褒美をするのであれば、
- 知る人ぞ知る逸品
- みんなが知らないブランド
にお金を使うのが効果的。
その理由は、高い物の特徴を生で知ることができるからです。
生で体験することの価値は大きい
高い物を完全な消費で買うのは、お金持ちになってから。
完全な消費はお金持ちがするものであり、贅沢品はお金持ち向けに作られています。
ただ、そこに投資という考え方を入れた場合には少々事情が異なってきます。
もし将来的にお金儲けをしたいのであれば、高い物に手を出すのは非常にいいお金の使い方。
理由としては、「高い物がなぜ売れるのか」を体感することができるからです。
わたしたちの身の回りには手頃な価格の商品があふれていますが、値段の高い物もわずかに存在します。
それでも高くても売れるものは売れ、そこには商品を売る人が存在します。
高い物を売る人はそれなりの工夫をしているもので、何の工夫もなしには売れません。
お金を出して高い物を買うというのは、作り手や売り手の工夫を生で体験するということ。
高い物にお金を出すことで、商品を売る側が何を考えているのかがわかるのです。
そして売り手の意図を把握することは、お金稼ぎをするうえで必要不可欠。
高級品もなぜ高いのかを考えることで、売り方のノウハウを感じ取ることができます。
つまるところ、高いお金を出すことで「物の売り方」を覚えられるのです。
投資だと思えば安いぐらい
もしあなたが100万円の買い物をするとして、それが将来のためにならないとしたら損しか感じないでしょう。
しかし、もし使った100万円が将来的に1億円に化けるとしたらどうでしょうか?
100万円が安く見えるはずで、1億円のためなら安い買い物だと思うはずです。
自分へのご褒美でさすがに100万円はないとしても、数万円ぐらいの買い物はザラに存在します。
物を買って消費するだけなら使ったお金はそこで終わりですが、買った物や売り手の特徴をしっかりと研究することで、使ったお金が何千万や何億にも化ける可能性は十分に存在します。
高い物が売れるのには理由があり、何の理由もなしに売れているわけではありません。
売る側は試行錯誤を重ね、苦労したうえで商品を売っているわけです。
そのため高い物を売るためのヒントもそこかしこに存在し、情報量だと思えば数万円や数十万もそこまで高い買い物ではありません。
「なぜその値段でも売れるのか?」を考える
高い物の売り方を理解するメリットは主に2つ。
- 物の売り方がわかる
- 単価の上げ方がわかる
物を売るときは単価と売り方が大切で、知る人ぞ知るような高級品は両方のエッセンスが詰まっています。
どうやったら売れるかだけでなく、値段を上げて売る方法まで勉強することができる。これが高級品を買う利点です。
一般向けの低価格品はブランド力と数で圧倒しているため、これからお金稼ぎをしようという人にはあまり勉強になりません。
いざ物を売り始めようとなると知名度のない状態からスタートすることになり、生活資金も確保する必要があります。
そのような状況のなかでは必然的に「高い物を少数の人に売る」という流れになるため、お金を出してくれる人向けに売り方を考えなければなりません。
自分へのご褒美というのはお金を出す人の立場や、作り手や売り手の立場を理解する大きなチャンス。
正しく行えば高い物を売る方法を知れるため、物を買う際には思いっきりが大切なのです。
お金を稼ぎたいならまずお金を使う
自分でお金稼ぎができれば、自由に生きていくことができます。
ただ、安売りしていては貧困生活を抜け出せませんし、貧困生活のままでは自由度も低いです。
貧困を避けてお金を稼ぐためには、お金の稼ぎ方を覚える必要がある。
そもそも自分へのご褒美に走るというのは、現状に満足していないことの現れです。そのような場合、お金の稼ぎ方を覚えることがプラスに働くことも多いです。
お金で完全な幸せは買えないにしても、不幸を軽減することはできます。
お金があれば面倒な人間関係を断ち切ることができますし、自分で稼げればイヤな仕事をする必要がありません。
ストレスの原因の大半は仕事や人間観察に存在し、お金さえあればほとんどのストレスから逃れることができます。
そのため現状に満足していない人がお金の稼ぎ方を知るのには合理性があり、自分へのご褒美もやり方によっては稼ぎ方を知るヒントになるのです。
現状に対して100パーセント悩みが解消されるわけではありませんが、8割以上は解決すると考えても問題ありません。
安売りしない方法を学べ
なぜ安い物ではなく、高い物で学ぶ必要があるのか。
それは安売りしないという理由からです。
先ほど書いた「高い物を少数の人に売る」というのは多くの人にとって重要な考え方で、安売りによる貧困生活を避けるうえでは必要不可欠です。
安い物を売ろうとしても、安い物を買う人はそれなりの金額しか出してくれません。
そのような人を相手に商売していても自由な生活や人間関係は手に入らず、貧困生活の繰り返しになるのは容易に想像がつきます。
そのため高い物を売る方法を覚えないと意味がなく、そのためにはある程度のお金を最初に使わなければならないのです。
クリエイターが儲からないというのはしばしば話題になりますが、あれは売り方を知らないのが原因。
貧困クリエイターが増えてしまうのは自分を売り込む方法を知らないからであって、自分を安売りするから貧乏になってしまいます。
売り方を知らないと貧乏のままで、一生ストレスから逃れることはできないでしょう。
高級品は安売りを避け、貧困クリエイターのようにならないヒントを与えてくれます。
ある程度まとまった金額を高級品に使うことで「先行投資」となり、将来のあなたの役に立つのです。
まとめ
自分へのご褒美も、問題点を把握すればそこまで危険なものではありません。
問題の原因となるのは浪費が無意識でクセになってしまうからであって、「お金を使う自分」に気づければ恐れる必要はないのです。
高い商品を買って、その商品について色々と調べてみた結果、あなたの人生が変わるとなったらどうでしょう?
きっとその分の出費は安いと感じるはずですし、ストレスからも解放されます。
自分へのご褒美も、本質を考えることが大切なのです。