ブラック企業や長時間労働問題はニュースが絶えませんが、問題の解決にはむずかしいものがあるでしょう。
長時間労働がニュースになる頃にはすでに手遅れのようなものですし、そもそも大半の搾取は取り上げてすらもらえません。
仮にもし法改正でルールが変わったとしても、どこかに抜け道がある以上、問題は延々と続きます。それにたとえ身内であろうとも肩書程度しか見ませんし、こっちが搾取されていることは気にもかけない。
結局のところ、ブラック企業から身を守るには自分で知識を付けるのが一番です。
知識をつけるといっても、学術やアートの知識ではありません。
お金の教養を身につけたり経営学を学ぶことで、会社の経営者と同じ言語で考えられるようになります。
目次
お金の教養がないとハズレくじを引かされる
お金のことを知っているか。稼ぐことに関してどれぐらいのことを知っているか。
お金の教養があればハズレくじを引かされることはありませんし、よりオイシイ選択肢を選ぶことも可能です。
ブラック企業での過酷な環境を避けることについても、お金の教養は大いに役立ちます。
お金の教養があればブラック企業の構造や体質について理解することができますし、事前に選択肢から外すこともできるでしょう。
またブラック企業に入ってしまったとしても、人件費を削減しようとする経営者の意図を見抜き、搾取される環境から早々に立ち去ることにもつながります。
つまるところ、お金のことを知れば、企業や経営者の足元を見ることができるわけです。
たとえばやりがいを強調する企業は、やりがいしか取るところがない。収入や生活の面ではそこまで強く出られないから、やりがいで釣られてくる情弱をカモにする。
やりがいを前面に出すブラック企業にも理由があり、そこしか強調できないからやりがいを強調するのです。
お金のことを知ってしまえば、企業の裏側を考えながら判断することもむずかしくはないでしょう。
ブラック企業の内部構造を知ろうとしないからブラック企業しか選べないのであって、企業の命であるお金のことを知ってしまえば、こちらが不利ということもなくなります。
いつの時代もトロいやつが損をする
ブラック企業の問題に限らず、トロい人が搾取されるのはいつの時代も変わりません。
教養やリテラシーを身につけた人は延々とオイシイ情報を得てはいい選択肢で効率よく稼ぎ、情報を使いこなす能力のない人は延々と搾取され続けます。
結局、情報を得たり使いこなしたりする能力があるかどうかで天国か地獄かが決まってしまい、気づくことのできない人が損をし続けるのが社会なのです。
ブラック企業を避けるためにはお金のことを知り、企業というブラックボックスの中身を知ることが大切。だからこそ企業の生命線であるお金のことを知るべきであり、知らないとブラック企業の養分にされてしまいます。
ブラック企業問題におけるトロいというのは、ブラック企業を見抜けないというもの。お金のことを知り、足元を見て判断できるようになれば、トロい人間からは簡単に脱出できます。
ブラック企業の思惑通りになってはいけない
ブラック企業は人を集めるところから洗脳するところまで、システムが整っているもの。
キラキラ感を出したりさも理想的な会社であるかのように見せてくるのが常ですし、そこに引っかかるとブラック企業の思惑通りになってしまいます。
もしあなたが経営の知識やお金の教養を身につければ、自分がぞんざいに扱われるところに行くこともなくなるでしょう。
企業の足元を見て判断できるようになり、自分のほうが有利な立場になってしまうことがブラック企業回避のカギ。
マーケティングの裏にあるものを考え、自分に有利な土俵を選ぶことが搾取から身を守るのです。
自分がぞんざいに扱われるところには行かない
普通に考えれば、就職というのは自分がペコペコ頭を下げてゴマすりし、自分を雇ってもらうというように考えてしまいがちです。
しかしながらそれはブラック企業の思うツボであり、あなたが不利な立場にあることを利用してブラック企業はキツい条件を提示してきます。
雇ってもらうという考え方は、あなたを自然と搾取される環境に導いてしまいます。
主導権が企業にある状況だと「雇うも雇わないも企業の自由」となってしまい、バカみたいに不利な条件を突きつけられても首を縦に振るしかありません。
これに対しては、自分が優遇される環境に行くのがいいでしょう。
あなたがぞんざいに扱われるような環境に行こうとするからブラック企業に突っ込んでしまうのであって、行き先をよ~く見てみれば行くべきでない場所もわかるはずです。
プログラミングができる人ばかりの環境では、プログラミングができたとしてもあまり優遇されない。逆にプログラミングができない人ばかりの環境では、プログラミングができることの価値が高い。
あなたの持っているスキルの価値が高まる場所にいくことで、ぞんざいに扱われるということもありません。
優遇される環境というのは、ある意味で市場原理のようなものです。
あなたの需要が高くなればいい環境に行けますし、需要が高くなければゴマをすることしかなくなってしまいます。
そして市場原理はお金の教養のなかでもごくごく初歩的なもの。
お金の教養というのは稼ぐための知識であり、市場原理なんてものは当然のように含まれます。モノが売れる理由や人が動く理由を知ることができ、市場原理は商売以外のところにも応用可能です。もちろん就職にも使えます。
殿様バッタで問題ない
上記したことは極端にいえば、「雇わせてあげる」ということです。
いかに自分にとっていい環境を探し、自分が重宝されるような環境を選ぶかが重要となります。いわゆる殿様バッタの姿勢が大事なのです。
先ほど例にあげたプログラミングについては、まさに「雇わせてあげる」の典型。企業はあなたに依存せざるをえなくなり、あなたではなく企業の側がゴマをすることになります。
一般にいわれることとは真逆の現象で、ほかの人よりもちょっとだけ多く勉強したり情報収集するだけで、あなたはそこまで苦労せずに済むのです。
逆に、自分が搾取されるところに行くと人生そのものが台無しになってしまいます。
電通の長時間労働問題はその典型で、自分がボロボロになるまで働かされるような環境を選ぶとどうなるかということがハッキリと感じられる事例です。
上から目線だの殿様バッタだのというキーワードを出すとしばしば叩かれますが、実際には強気に出た人間が得をしています。ブラック企業から身を守りたければ、足元を見て殿様バッタの姿勢でいるのがベターなのです。
たった4万円で対策できる
自分が有利に働ける環境を見つけるにはお金のことを知り、企業や経営者の足元を見ればよい。
それには4万円もあれば十分で、本を読むことで実現できてしまいます。
お金に関する本や経営に関する本を購入して読む。
読み終わったら書かれていることと現実の様子を比較し、書かれていることとのギャップが少ないことを確認する。
それだけでも結構な効果があり、どこでどういう人材が優遇されているかというのも学べます。経営者と共通の言語で考えられるという点でも影響は大きいです。
お金や経営に関連することとして、マーケティングのことも学んでおくとより効果的。
マーケティングは商品やサービスを売るのに欠かせませんし、企業がどのようにマーケティングするのかを見れば弱みもそれとなくわかってしまいます。
企業は利益を上げるためにどうするか必至ですし、お金の出を防ぐための施策にも気を使っています。
またマーケティングには企業の特性が現れるといっても過言ではなく、どういう見せ方をするかによって体質を見抜くこともできます。従業員の募集における見せ方なんかはわかりやすいです。
書籍代をケチるとブラック企業が待っている
本にかかるお金は微々たるものですが、4万円あるだけでも相当な量のことが学べてしまいます。
お金や経営、マーケティングまでさまざまな知識が4万円もあれば勉強できてしまうのですが、たったそれだけのお金でブラック企業が回避できてしまうのも事実です。
あなたが4万円を使ってお金や経営、マーケティングに関する本を購入し、読んで勉強すれば、企業の色々なところがわかってしまうでしょう。
企業のウラを読むことが可能となりますし、損しない選択肢を選ぶことも可能です。
4万円出しただけでお金や経営についての知識が身につき、ブラック企業に人生をムダにされずに済む。オトクとしかいいようがありません。
逆にそれだけのお金を惜しんでしまうと、お金や経営の知識が身につかなくなります。
経営者側の考えを理解せずに企業を選んでしまうと必然的に不利な立場に立たされ、あちらに都合のいい条件を提示されては受け入れるしかなくなるのです。
まとめ
お金の教養や経営学を学ぶのと就職することのあいだには、一見すると関係性がないように見えます。それどころか独立しようとする思考回路が邪魔をするようにすら見えるでしょう。
しかしながら市場原理やマネーリテラシーという観点から考えればお金や経営の知識をつけるのもムダではなく、むしろプラスにはたらくのです。
ブラック企業が狙っているのは、お金のことを知らない情弱。ブラック企業は内部で徹底的に洗脳を行い、「人材」を自分たちに都合のいいように加工します。
お金や経営のことを知るというのは、ブラック企業から身を守る意味でも重要なのです。
P.S.
経営やマーケティングについてはさまざまな本がありますが、こちらの本を読んでおいて損はないでしょう。
経営からお金のこと、マーケティングまで丁寧に解説されており、教養を身につける初歩にあたっても非常に有用です。
- 経営者の考え方
- お金に対する企業の心理
- マーケティングの背景にあるもの
これらを効率よく勉強するにあたり、上記した本を読んで考えることで、一般には語られない企業の裏側を知ることが可能。
書いてあることを理解できれば、ブラック企業に人生を台無しにされるということもありません。ブラック企業対策としてもおすすめの本です。