お金を稼ぐことについて、世間一般では
「お金は楽には稼げない」
という認識があります。
一般論では楽して稼ぐのは不可能であり、お金は汗水たらして稼ぐものという認識です。
しかしながら、この言葉もちょっと見方を変えると面白いものが見えてきます。
この言葉は文字通りの意味でもまちがってはなく、楽に稼ごうとすると詐欺師に稼がれてしまうでしょう。情報商材を買って泣き寝入りというのはわかりやすいパターンです。
ところが裏の意味に着目すると
- オイシイ話の見つけ方
- 過労の防止
- 自由な生活の実現方法
というのもあったりします。
目次
「楽して稼ぐ」は可能だが、その多くが条件付き
まず最初にいってしまえば、「楽して稼ぐ」こと自体は可能です。
「楽して」という言葉の定義が決まっていないので
- 倫理を捨てて荒稼ぎ
- 金銭的なリスクを負わずに稼ぐ
みたいなのでも間違ってはいません。
たとえば、情報商材は前者、サイト運営は後者。
精神的な面で楽をするのか、リスクの面で楽をするのかによって、「楽して稼ぐ」の意味合いも変わってきます。
しかしながら「楽して稼ぐ」という言葉が使われる場合、聞き手の側は何の努力もなしに稼げてしまうことを連想しがちです。
そうして情報商材やセミナーでお金を取られ、短時間では稼げないことがわかってしまい、「騙された」とばかり騒ぎます。
なぜ稼げたのか?
実際に商材を買ってもちゃんと稼げるひとは少なく、購入者の大半は商材を買っても稼げません。
非道徳的な稼ぎ方になってしまったり、作業量があまりにも多いせいで、多くのひとが途中で挫折してしまいます。
そうして「世の中、オイシイ話なんて存在しない」みたいなことになってしまい、「お金は楽には稼げない」という結論にだどりつく。
儲け話があっても大多数のひとは稼げないわけですから、オイシイ話がないとなるのもごく自然なことです。
ですが、この流れのなかにも別の解釈につながる点があります。
商材を買って実際に稼いだひとたちは、なぜ稼げたのでしょうか?
稼げない原因は何だったんでしょうか?
このような「なぜ」を追求することによって、「オイシイ話は存在しない」以外のものも見えてきます。
オイシイ儲け話の見つけ方
オイシイ儲け話は多くはありませんが、ごくたまに存在することがあります。
ニッチ分野や先行者利益はその典型です。
それらの本当にオイシイ儲け話は
- あまり話題になっていない
- ネガティヴなイメージがある
- 専門的な知識が必要
というのが特徴です。
あまり話題になっていないというのは、タイミング的な要素が大きいです。
儲け話というのは、広まってしまった時点で儲け話ではなくなります。
赤の他人に儲け話をするのはノウハウを売りたいからであって、本当にオイシイ部分については明かされません。
ネガティヴなイメージがあるというのは、胡散臭さや、つらそうなイメージのこと。
稼ぎたいと思うひと全てが世間体を捨てられるわけではありませんし、むしろ世間体を捨てられるひとの方が少ないです。
専門的な知識については解説不要でしょう。
技術者が食べていけるのを考えれば、専門的な知識がいかに効果的かわかるはずです。
世の中にはかける労力がゼロでないにしても、利回りがいい稼ぎ方が存在します。
そうした話は表面化することがありません。
世間体もよくて知名度もあって、利回りもいい。
そんな職種は席がすぐに埋まってしまいます。
オイシイ話というのはそのようなものではなくて、むしろ地味。
本当のお金持ちが貧乏くさい格好をするように、本当にオイシイ話は目立たないところに存在するものです。
過労防止の観点からも盲信は危険
楽して稼ぐという言葉は、騙されるひとの多さから「楽には稼げない」という言葉に変わってしまうわけです。
そこに世間体という厄介なものが入ってくると、「世間体もいい、けどお金も欲しい」みたいな板挟み状態になってしまいます。
これは逆に考えれば、ある程度職種の知名度を捨てることで、楽に稼げる可能性が出てくるわけです。
世間体とお金の両立ができるようなオイシイ立場には、多くのひとが殺到します。
オイシイ席というのは絶対数が少なく、倍率は相当なもの。
そしていざ席をゲットしたとしても、そこから成果主義で競わせるパターンで脱落というのもめずらしくありません。
見栄や世間体はオーバーワークの原因
オーバーワークの原因には、見栄や世間体が存在する可能性も無視できないでしょう。
評判もよくて利回りがいいなんていう席を求めて猛者が殺到するわけで、脆弱な人間はあまりにもシビアな競争から体を壊してしまいます。
「お金は楽には稼げない」という言葉を盲信してしまい、「楽に稼ぐ」の定義をハッキリとさせないと、泥沼にハマることになります。
多くのひとにとって「楽に稼ぐ」とは世間体と収入の両立であり、競争が激しいところに自分から突っ込んでいくような思考回路になってしまっているのです。
収入と労働時間だけを見る、稼ぎ逃げする姿勢で取り組む。
どこの範囲で楽をするかによって「楽に稼ぐ」の意味もちがってきますし、定義をハッキリとさせる行為そのものがブラック環境から身を守ってくれます。
フリーランスに学ぶ
もし大きなリターンを楽して得ようと思うのなら、「リスクをとる」というキーワードを元に動くことになるでしょう。
- 莫大な額のお金を動かす
- 本当にニッチな領域でのみ使える技術
というのが当てはまります。
大きい額のお金を動かして稼ぐ仕組みを回せば失敗したときのダメージが大きいが、得られるリターンも大きくなる。
ごく狭い領域でのみ通用する専門的な知識はほかの分野では全然使えないが、自分だけが利益を独り占めできる。
しくじったときのダメージが大きい一方で、うまくいっているときには収入も時間もオイシイという状況が実現できます。
多額のお金を動かす話は企業のビジネスから投資の話まで、そこらじゅうに転がっているので具体例は挙げるまでもありません。
専門性で稼ぐ姿勢については、フリーランスエンジニアの話がわかりやすいです。
フリーランスでの独立の話題が出るときには、安定しない的な話が必ずといっていいほど出てきます。
ネットでは「フリーランスは不安定だ」みたいなコメントが必ずといっていいほど飛んできますが、リアルで同じことを言われた場合には注意が必要でしょう。
リアルで「フリーランスは不安定だ」と言われた場合には相手をよく見るべきで、洗脳が背景にある可能性も否定できません。
しかしフリーランスのなかには専門的な知識を持った人間もいるわけで、エンジニアの独立が100%悪いというのは言い過ぎです。
あなたに不安定不安定言ってくるひとは、あなたに抜けられるとどのようなデメリットがあるでしょうか?
不安定だと言って引き止めるひとのなかにはあなたに依存する人間がいてもおかしくはなく、フリーランスの悪い面ばかりを強調している可能性もあるわけです。
ずっとひとつのことで食っていくとなれば不安定ですが、専門性によるバリアの高さは無視できません。
自分の持っている技術に対して需要が続くあいだは、比較的少ない労力で稼ぐことができます。
バリアの高さや知名度の低さまで考慮した場合、他のひとにはできない領域で活動というのは「楽して稼ぐ」と考えても間違いではないでしょう。
需要がなくなったときには仕事がないなんてことになりますが、その頃にはマネーリテラシーや学習スピードがかなりのレベルまで上がっているはずです。
まとめ
世の中に存在する名言格言には、必ずといっていいほど裏の意味があります。
解釈の仕方を変えれば芋づる式に見つかります。
「お金は楽には稼げない」と聞いて何を考えるかは自由。
解釈には正解がありませんので、多くのものを連想できるようになれるのが理想です。
名言格言は誰の視点かが重要で、表の意味だけを追っていてはほとんど何も得ることができません。裏の意味を考えてなんぼなのです。
P.S.
お金稼ぎについては、こちらの本で丁寧に解説されています。
稼ぐ上での考え方、稼ぎたい人がとるべき行動など、稼ぐことに関する知識が盛りだくさん。
楽に稼ぐことに対しても肯定的で、稼ぎたいと考えている人には宝のような本といえるでしょう。
稼ぐ上でのあれこれが書いてありますので、これから稼ごうと思っている人も、すでに稼ぎ始めている人も、読んでおいて損はしません。