「徹夜で勉強すれば結果がでるかもしれない」
「休んだらライバルに負けてしまうからダメだ」
睡眠時間をめぐる議論はしばしば話題になります。
そこで語られるのは「結果を出しているひとは寝ないで頑張っている」か「優秀なひとは睡眠時間も確保している」のどちらかで、両方の例を示したあとにそれとなく結論付けるパターンもあります。
実際のところ、睡眠時間はとった者勝ちです。
疲れたら休むというのには合理性があり、睡眠時間をとれるような生活が結果を出したりミスを減らしたりといったことにつながります。
文筆やプログラミングなど、クリエイティヴな仕事についているひとにとって、睡眠時間がとれるかどうかはアウトプットに直結します。
またリーダー的ポジションにいるひとにとっても、判断ミスを減らすという意味でやはり睡眠は重要です。
そのほかにも体力や集中力といった観点から、睡眠時間を削るのは合理的ではありません。
徹夜して何が得られるかといえば満足感しかありませんし、結果を出すという観点からすれば睡眠をとったほうが合理的なのです。
目次
睡眠の重要性
睡眠をしっかりととることには
- 集中力を高められる
- 判断ミスを減らせる
- 体力が回復する
のようなメリットがあります。
これらは効率や集中、ミス防止につながります。
あなたのまわりで結果を出しているひとがいたら、睡眠時間について質問してみるといいでしょう。
おそらくは6時間以上は確保しているはずで、ひとによっては7時間、8時間といった答えが返ってくると思います。
彼らがなぜ結果を出せるのかといえば、睡眠をしっかりと取っているからです。
睡眠をとっているかどうかは効率や生産性といったところに大きく影響します。
睡眠不足だとエネルギーが不足してしまう、集中力がもたないなどといったことになってしまい、生産性が落ちてしまいます。
また眠気がおさまらない状態で活動すると、どうしてもミスをしたり集中力が落ちてしまい、肝心の作業に集中できません。
勉強や情報収集についても同様で、眠いままやろうとしても効率がガタ落ちします。
それとは逆に睡眠をしっかりととった場合、集中力をもって仕事や勉強にあたれます。
眠い状態では2時間3時間かかることでも、睡眠をとっているのであれば1時間かからないというのもザラです。
ミスも少なく、余裕をもって取り組むことも可能です。
つまるところ、効率よく作業して結果を出すには睡眠をしっかりととるべきなのです。
デキるひとは睡眠を確保して結果を手にする。デキないひとは徹夜をして満足感を手にする。
こういった仕組みになっているのです。
クリエイティグな仕事ならなおさら
文筆やプログラミングなど、クリエイティヴな仕事には睡眠時間が欠かせません。
徹夜の直後なんかはやる気も起こらず、お話にならないでしょう。
これは体力や集中力、脳の疲れという観点から考えればすぐにわかることで、睡眠を取らないことによるエネルギー不足は生産性そのものを低下させます。
睡眠をとるというのには
- 疲れたら素直に寝てしまう
- 昼寝をする
というのがあります。
これらは単に体力が回復するだけでなく、脳がはたらきやすくするという点でも重要です。
創作のように疲れが生産性に直接影響する仕事の場合、睡眠時間を確保することは生産性を上げることと同じなのです。
疲れたら寝てしまうというのはその意味で合理性がありますし、生活そのものを朝型にするというのもかなり効果があります。
昼寝をするというのも生産を上げるのに有効です。
人間、1日じゅう集中力が持つというわけではありません。
昼寝をするというのは途中でエネルギー補給をするようなもので、効率や生産性の改善につながるのはいうまでもありません。
根性論100パーセントで考えれば「睡眠なんていらない。必要なのはやる気だけ」なんでしょうけど、実際にそれでうまくいくのは稀です。
現実的に考えた場合、むしろ睡眠をとったほうがうまくいくもの。
効率は上がり、ミスも減らせる。さらには頭がすっきりとしていることからいいアイデアも出て来やすいです。
睡眠が効率アップにつながるというのは、何もクリエイティヴなことに限ったものではありません。
普通の作業ゲーでもやはり有効で、スピードが上がったり余計なミスを減らせたりとメリットはさまざまです。
実際のところ、睡眠時間を確保するというのは理にかなっているのです。
判断ミスを防ぐ
また、判断ミスを防ぐという意味でも睡眠は重要です。
たくさんのお金やヒトを動かす場合において、睡眠時間を減らすというのは損失に直結します。
睡眠不足の人間が大きな判断をくだすというのは、あんまりいいことではありません。
むしろなくすべきことであって、最終的な判断をするにあたってはきちんと寝るべきなのです。
睡眠をしっかりと取らなかった場合に何が起こるかといえば、判断ミス。情報収集にモレが生じてしまう、誰もがミスしないようなところで判断を誤るなど、睡眠時間の減少は悪影響をおよぼします。
上司や先輩が睡眠をしっかりととっているとしても、それにはちゃんと理由があるのです。
判断をする立場にある人間にとって睡眠時間の確保は大きな問題であり、いかに睡眠時間をとれるかというのは組織の明日を決めます。
そのため上の立場にいるひとが睡眠をとっていると聞いても、それは誠実さととらえるべきでしょう。睡眠をとっている背景には、結果に対する誠実さがあるのです。
もし今睡眠時間を軽視しているのであれば、睡眠に対する考えを見なおしたほうがいいでしょう。
替えがきくような立場なら睡眠不足でも通じるかもしれませんが、長い目で見た場合、優先的に修正した方がいいです。
立場が変わってひとを使う側になったとき、睡眠をおろそかにする姿勢は致命的です。指示や判断を誤ることにより、大きな失敗につながってしまいます。
睡眠時間の少なさが語られるワケ
そもそもの話、「成功者は睡眠時間が少ない」論が横行する背景には理由があります。
それは「成功者はこうであってほしい」というもので、徹夜後の満足感なども絡んできます。
実際には一日の大半を仕事に費やすだけで、睡眠時間をとっているパターンは多いです。
成功者は圧倒的結果を出したから成功しているのですが、結果を出すにあたっては集中力や正確な判断が求められます。
正確な判断をするには睡眠を確保することが欠かせませんし、集中力によって効率を上げるにしてもやはり睡眠が重要です。
ではなぜ成功者が寝ていないかのような話が出てくるのかといえば、成功者は睡眠を削っていて「ほしい」という、庶民の幻想。
少ない睡眠時間でがんばっているとなれば「成功者があれほどの結果を出しているのは、寝る間も惜しんで頑張ったからだ」となり、庶民の側からすれば「あのひとは努力したから成功した」というストーリーであってほしいのです。
努力して成功したといえば、大衆はまちがいなく美しいストーリーを連想するでしょう。
成功者と睡眠時間についての話も努力論のようなものがあり、睡眠の重要性をうったえないパターンについては大抵がそれです。
すなわち、睡眠時間を削り、死ぬ気で働いたというイメージのほうが都合がいいのです。
庶民の幻想が関係する記事やニュースというのは、その読まれやすさから一定頻度で話題になります。
成功者の努力に関するサクセスストーリーがポピュラーだからこそ成功者の睡眠時間は話題になるのであり、成功者が寝ていないかのような話が広まるのです。
成功者と睡眠時間の関係についてはほかにもあり、睡眠時間を確保できるぐらいの能力があるのも見逃せません。
正確な判断や高い生産性を実現するには睡眠時間が欠かせず、そのためには睡眠時間を確保できるような立ち回りが必要です。
そして睡眠時間を確保しやすい土俵というのは、それだけの才能があるということ。
得意で戦うというのには、短時間で大きな結果が得られ、それによって休息の時間を確保できるというメリットがあるのです。
まとめ
睡眠時間を笑うものは、睡眠時間に泣く。
睡眠の効果は大きく、とくにモレのなさという点では大きく影響してきます。
ポイントをおさえて効率よく立ち回れば効率よくアウトプットできますし、失敗を減らすことができれば歩留まりが上昇します。
睡眠を確保するというのは理にかなっており、素直に寝るという姿勢が身についているかどうかで人生そのものも変わってくるのです。
天才的成功者の話は大半がためになりませんが、睡眠時間については参考になります。
圧倒的な成果が出るのにはちゃんとした理由があり、集中力や生産性は睡眠によるものが大きいです。
判断ミスのなさというのも睡眠時間の確保あってのもので、成功したければ睡眠時間をとったほうがいいのです。