テレビやネットでのオリンピックのニュースはやはりというべきか、「攻める姿勢推し」が目立ちます。
スポーツのニュースでは、逃げる姿勢やポイント勝ちといったものが必ずといっていいほど叩かれるもの。
スポーツでなくとも「攻め続けること」自体が過剰に持ち上げられている感は強いです。
実際のところ、プロともなれば逃げや守りも求められます。
結果が全ての世界ではとにかく結果を残す必要があり、勝てる方法、結果を出しやすい方法で取り組まなければなりません。
そのため逃げたり守ったりするのも当然のことで、「まだ腰の引けた戦い方で消耗してるの?」と煽られても戦い方を変えてはならないのです。
また、相手の土俵で戦わない、相手のミスや反則を狙うというのは、わたしたち一般人の生活にも応用できます。
もし逃げている選手、守りに徹している選手を見たら、「なぜあのひとはああいう戦い方をするんだろう」と考えてみるといいでしょう。プロの戦い方には学べるものが多いです。
目次
逃げも戦いのうち
得意な戦い方やフィールドで勝つ。
プロには結果が求められる以上、たとえどんなやり方であろうととにかく勝ちにこだわる姿勢が重要です。
勝つためにはただ攻めるだけではダメで、時として逃げや守りも求められます。
逃げる姿勢は観客にいい印象を与えませんが、プロの側からすればやり方にこだわっている余裕はないのです。
この記事もそうですが、やはりというべきか、逃げの姿勢は叩かれるなぁと感じました。
見る側の人間にとっては、プロの選手は果敢に攻める勇者であってほしいのです。
そして「正攻法で攻めた者だけが勝つべき」などというのがあり、逃げる姿勢は受け入れられません。
しかしながら競技をする以上はそこにルールが存在するわけで、選手はそれに則って勝負をすることになります。
逃げようが攻めようが、勝ちは勝ち。相手に反則をさせようが何しようが、ルールに違反しなければ問題ないのです。
逃げる姿勢を叩く背景には「勝負とはかくあるべし」のような固定観念が存在します。
たしかに攻める姿勢、チャレンジャーというのは見ていて面白いですし、わかりやすさもあります。
しかし攻めるだけが勝負ではない以上、逃げや守りの要素も存在します。そしてどのようにすれば勝てるかというのには、攻めから守りまでやり方はさまざまです。
攻めてくる相手をどう捌くか
一般的には、逃げて勝つことはいやしいとされます。
しかし下手に攻めないでミスを減らすというのはやり方のひとつですし、相手の土俵で戦わないというのは基本中の基本です。
もしあなたが結果主義の世界に放り込まれれば、いやでも逃げや守りを考えざるをえなくなるでしょう。
いやしいとされる守りの姿勢も、実際には勝負に欠かせないものなのです。
攻めてくる相手をいかに捌くかというのは、勝負においては欠かせません。
こちらが相手以上に攻めまくる、逆にひたすらじっとしているなど、そのやり方はさまざま。
相手をうまく捌ければ自分の勝ちという状況で、あなたは何を考えるでしょうか。おそらくは下手に攻めないということを考えるはずです。
逃げの姿勢やポイント勝ちに好感がもてない方は
もし自分がリネールだったらどうするか?
を考えてみるといいでしょう。
「こうすれば勝てる」とわかっている状況であれば、たとえ相手の反則負けを狙う戦法であっても実行に移すはずです。
相手が減点されるのを狙うのは倫理的にどうかというのはありますが、勝負である以上は結果がすべて。攻めて勝とうが我慢し続けて勝とうが、勝ちは勝ちなのです。
勝てる土俵で勝負
逃げの姿勢や指導の数で勝つことが叩かれるのは、それらが抜け駆けであることの証明です。
いいかえれば、もしあなたが相手の減点で勝つことを身に付ければ、あなたには結果を出せるチャンスが増えるということ。
指導の数で勝つ姿勢からも学べることは多いです。
相手の指導で勝つことからは
- 忍耐力や正確さの重要性
- プライドややり方にこだわらなければ結果を出せる
というのが学べます。
相手の指導で勝ち、確実に結果を出すというのは、パワーや正確さがないとできないことです。
またプライドを捨てる、やり方にこだわらないというのは、結果を出しやすくするための基本です。
指導で勝つことが叩かれるというのは、見栄やプライドにこだわるひとが多いことの裏返し。
そこを受け入れることで突出した結果が出しやすくなるのです。
自分に素直になれ、自分の得意で戦え、勝てるやり方で戦え。
これらはプライドを重視する考え方とは正反対です。
そして結果を出しているひとは例外なくプライドよりも結果を重視しています。
たとえインタビューで姿勢ややり方を語っていたとしても、実際の戦い方は自分の得意で戦っていたりするものです。
補足すると、勝てるやり方、素直になることを受け入れられないことには大きなデメリットが存在します。
それは延々と時間やお金が消えていくこと。
自分が向いていないのを受け入れられなかったり、周囲の評価を気にするから結果を出せず、情報商材やセミナーでお金をとられるのです。
世の中というのは残酷で、結果を出せるやり方で戦っているひとが圧倒的に得をするようにできています。
才能に気づいて素直に得意をのばしたひとが「○○で勝てるノウハウ」的なのでお金を儲けているのです。
搾取されるのは才能や得意に素直になれないひとたち。優秀なひとはとっととノウハウを覚えて出ていってしまいます。
プライドを取るか、結果を取るか
勝負の世界というのは究極的には、プライドを取るか結果を取るかの選択です。
プライドをとって手段に執着してしまうと結果が出せません。
逆に結果をとることは、反則勝ちのような手段も受け入れるということ。
両方取るというのはよっぽど力がないとできないことです。
そして、プライドを選ぶ方が精神的に楽なのも事実です。
逃げる姿勢をとって結果に固執すれば結果が出やすくなりますが、批判をあびて孤立してしまう可能性も存在します。多くのひとにとって孤立は辛いものであり、その辛さからプライドを選択してしまうひとは多数存在します。
結果として、勝負の世界は和や見栄を気にする側と結果に誠実な側の2つに分かれます。
結果に誠実というのは並大抵の精神力ではできないことで、孤独やプレッシャーに耐えられるだけの精神力が必要です。
そうして結果を出しまくるひとが突っ走る一方で、結果よりも和や見栄をだいじにするひとがヒソヒソ話をする。
結果を出すというのはあまり楽なことではなく、孤独とうまく付き合わなければなりません。
まとめ
勝てる土俵で孤独に戦うのか、精神的な満足を重視してぬるま湯につかるのか。
どちらがいいかというのはひとそれぞれですが、結果を重視する考え方というのも覚えておいて損はしません。
それどころかプロの選手がなぜ攻めないのかといったところまでわかるので、楽しめる幅が広がります。
選手サイドのことまで考えられるようになったとき、あなたは今までの2倍スポーツを楽しめるはずです。
逃げ切れば勝ちという状況で、あなたはどうするのか。
相手のミスを狙うのが手っ取り早いルールのもとで、あなたはどうするのか。
和やプライドをとるのはたしかに楽ですが、そうしてしまうと飛び抜けた結果を出すことはできません。
結果をとるか精神的な満足をとるかはあなた次第。ただし、結果に誠実になるという選択によって生活が変わる可能性もゼロではありません。